ハイブリッド車のバッテリー上がり|症状と直し方・救援の注意

ボンネットを開けた車とブースターケーブル、ハイブリッド車のバッテリー上がりを紹介する記事タイトル

当サイトはJAF・電池工業会・国土交通省など公的機関や団体の公開情報と、自動車メーカーの公式情報をもとに編集部が独自に執筆しています。バッテリーの位置や救援の手順は車種・年式によって異なるため、お乗りの車の取扱説明書で確認してください。ロードサービスの料金や補償の範囲は契約や時期で変わるため、ご利用前に各サービスの公式情報で確認してください。記事内には広告を含む場合があります。

スイッチを押してもメーターがつかない、READYのランプが点かない。『ハイブリッド車でもバッテリーって上がるの?』と驚いている方も多いはずです。

結論から言うと、ハイブリッド車のバッテリー上がりは、走るための大きな電池ではなく、システムを起動する12Vの「補機バッテリー」が上がった状態です。救援車とブースターケーブルで直せることが多いものの、つなぐ場所や順番は車ごとに違います。

この記事では、今すぐやることから、直し方、救援の注意、何度も上がる時の考え方まで順番に紹介しますね。

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目次

ハイブリッド車のバッテリーが上がったら、まずやること

先に結論

慌ててケーブルを探す前に、安全な場所か、ライトやエアコンが消えているか、加入しているロードサービスは何かを確かめましょう。そのうえで取扱説明書の「補機バッテリーがあがったときは」のページを開くと、つなぐ場所が分かります。

『とりあえず誰かの車とつなげばいいんでしょ?』と思うかもしれませんね。

ただ、ハイブリッド車はつなぐ場所が普通の車と違うことがあり、救援する側になれないというルールもあります。まずは落ち着いて、次の順番で確かめてみてください。

今すぐやること
  1. 車の周りが安全か確かめる(道路上ならハザードを点け、車から離れて待つ)
  2. ライト・エアコン・オーディオなどのスイッチを切る
  3. 電子キーを手元に持っておく(ドアが自動で施錠される場合があるため)
  4. 手元の道具(ブースターケーブル・ジャンプスターター)と、加入しているJAFや自動車保険のロードサービスを確かめる
  5. 取扱説明書で「補機バッテリー」「12Vバッテリー」の項目を探す

電子キーの話は意外と大事なところです。トヨタのハイブリッド車の取扱説明書では、ケーブルをつないだ時にオートアラームが働いて、ドアが自動で施錠される場合があると案内されています。

自分でやるか、頼むかの目安

ケーブルをつなぐ作業は、手順を守れば自分でもできます。とはいえ、迷う時は無理をせずロードサービスに頼むのが安心です。

今の状況おすすめの動き方
救援車とケーブルがあり、取扱説明書の手順が分かる手順どおりに自分で救援してもらう
ケーブルはあるが、つなぐ場所が見つからないロードサービスに連絡する
救援してくれる車がないロードサービスに連絡する
高速道路や交通量の多い道で止まった車から離れて安全な場所で通報・連絡する
つないでもREADYが点かない無理に繰り返さず、販売店やロードサービスに相談する

JAFは、ハイブリッド車・電気自動車・燃料電池自動車の補機バッテリー上がりにも対応しています。全体の流れはバッテリー上がりの原因と対処でも紹介しています。

補機バッテリーと駆動用バッテリーの違い|触ってよい所・触らない所

ここが大事なところです

ハイブリッド車には、走るための「駆動用バッテリー」と、システムを起動する12Vの「補機バッテリー」の2つがあります。バッテリー上がりで自分が触れるのは、補機バッテリーか、取扱説明書に書かれた救援用端子だけです。

『ハイブリッドバッテリー上がりって、あの大きな電池が空になったってこと?』と心配になりますよね。

実は、エンジンがかからない・READYにならないというトラブルの多くは、補機バッテリー側の話です。バッテリーメーカーの案内でも、補機バッテリーはハイブリッドシステムを起動する電源と、駐車中のメモリーのバックアップを担うとされています。

ハイブリッド車の補機バッテリーと駆動用バッテリーの役割の違いをまとめた図解
項目補機バッテリー(12V)駆動用バッテリー(メインバッテリー)
主な役割システムの起動、ライトや電装品、メモリーの保持モーターを動かして走る
電池の種類鉛バッテリーなどリチウムイオン電池やニッケル水素電池
上がるとどうなるシステムが起動できず、車を動かせない走行や発電に影響が出る
バッテリー上がりで自分が触るか取扱説明書の手順の範囲で触る触らない
相談先ロードサービス・販売店・整備工場販売店

ハイブリッド駆動用バッテリー上がりという言い方を見かけることもあります。ただ、駆動用バッテリーは高電圧の部品なので、自分で点検したりケーブルをつないだりするものではありません。

触ってよい所・触らない所

取扱説明書の手順で触ってよい所
  • 救援用端子(ヒューズボックス内など)
  • 補機バッテリーの端子(車種によって救援に使う)
  • 取扱説明書で指定された車体の金属部分
触らない所
  • 駆動用バッテリーと、その周りの配線
  • オレンジ色の太い配線など、高電圧の部品
  • エンジンやモーター本体(ケーブルのクリップをつながない)

日産のe-POWER車の案内では、ブースターケーブルのクリップをエンジンやモーターにつながないよう注意しています。どこにつなぐかは、取扱説明書の図で確かめてみてください。

補機バッテリーの仕組みや交換の時期は、ハイブリッド車の補機バッテリーとはで詳しく紹介しています。

ハイブリッド車のバッテリー上がりの症状と、よくある原因

先に結論

スイッチを押してもREADYが点かない、メーターが暗い、ドアの鍵がリモコンで開かない。こうした症状が重なる時は、補機バッテリー上がりが考えられます。ただ、原因は1つとは限らないので、点検で確かめることも大切です。

ガソリン車なら「セルがキュルキュル回らない」で気づきますよね。ハイブリッド車はエンジンをかける音がしないので、少し気づき方が違います。

補機バッテリー上がりで見られやすい症状
  • スイッチを押してもREADYのランプが点かない
  • メーターや室内灯がつかない、または極端に暗い
  • リモコンや電子キーでドアの鍵が開かない
  • シフトがPから動かせない
  • ナビや時計の設定が消えている

シフトの症状は、トヨタのハイブリッド車の取扱説明書に書かれている内容です。補機バッテリーが上がるとPから切りかえられない可能性があり、その時は前輪が固定されているので、前輪を持ち上げないと移動できないとされています。

上がる原因はガソリン車とほぼ同じ

補機バッテリーも、使っていない間に少しずつ電気が減っていきます。トヨタの取扱説明書では、一部の電装品の消費や自然放電で減るため、長く放置するとシステムを始動できなくなるおそれがあると案内しています。

よくある原因起きやすい場面
ライトや室内灯のつけっぱなし夜に乗った翌朝、ドアの閉めが甘かった時
長く乗らない週末しか乗らない、旅行や出張で数週間置いた時
ドラレコの駐車監視など後付けの機器駐車中も電気を使う設定にしている時
補機バッテリーの劣化長く交換していない時
寒さ冬の朝、性能が落ちている時

『ハイブリッド車ってバッテリーが上がりやすいの?』という声もよく聞きます。上がりやすいかどうかは使い方で大きく変わるので、自分の乗り方に当てはまる原因がないか見てみましょう。

ハイブリッド車のバッテリー上がりの直し方

先に結論

直し方は、12Vのバッテリーを積んだ救援車とブースターケーブルでつなぐのが基本です。つなぐ場所は、トヨタのハイブリッド車ならヒューズボックス内の救援用端子のように、メーカーや車種で違います。押しがけはできません。

『ガソリン車と同じつなぎ方でいいのかな』と迷いますよね。

流れはガソリン車に近いのですが、つなぐ場所と、始動した後の確認が違います。ここではメーカーの取扱説明書に書かれている例を紹介します。

ハイブリッド車を救援車とつないでREADYにするまでの流れを番号で示した図解
救援車とつなぐ基本の流れ
  1. 救援車を近くに止め、救援車のエンジンを止める
  2. 赤いケーブルを、自分の車の救援用端子(または補機バッテリーのプラス)につなぐ
  3. 赤いケーブルのもう一方を、救援車のバッテリーのプラスにつなぐ
  4. 黒いケーブルを、救援車のバッテリーのマイナスにつなぐ
  5. 黒いケーブルのもう一方を、取扱説明書で指定された自分の車の金属部分につなぐ
  6. 救援車のエンジンをかけ、取扱説明書の手順どおりに自分の車を始動する
  7. READYが点いたら、つないだ時と逆の順番で外す
よくある失敗

ケーブルのプラス側とマイナス側のクリップ同士を触れさせると、火花が出て危険です。プラスにつないだクリップの先を、近くの金属部分に当てるのも避けましょう。近くでたばこを吸ったり、火を使ったりしないでください。

トヨタのハイブリッド車の場合

トヨタハイブリッドのバッテリー上がりでは、ヒューズボックス内の救援用端子のカバーを開けてつなぐ車があります。取扱説明書に書かれている流れは次のとおりです。

  • 救援車のエンジンをかけ、回転を少し高めにして約5分間充電する
  • パワースイッチをいったんONにしてから、ハイブリッドシステムを始動する
  • READYインジケーターが点灯したかを確かめる
  • 点灯しなければ販売店に相談する

ハイブリッド車のバッテリー上がりでトヨタの車に乗っている方は、取扱説明書の「補機バッテリーがあがったときは」を開くと、救援用端子の位置が図で載っています。

e-POWER(イーパワー)の場合

日産のe-POWER車のバッテリー上がりでは、12Vバッテリー仕様の救援車を頼み、ブースターケーブルでつなぎます。車種によってはヒューズボックスの端子につなぐと案内されています。

日産の案内で押さえておきたいのは、次の点です。

  • 黒いケーブルの反対側は、車体の塗装されていない金属部分(赤いケーブルから離れた位置)につなぐ
  • 押しがけでは始動できない
  • 始動した後、しばらくエアコンやオーディオを使わない
  • 12Vバッテリーが上がると、パワースイッチのオン・オフができなくなる

e powerのバッテリー上がりは、走る仕組みがモーター中心でも、起動は12Vバッテリー頼みという点で他のハイブリッド車と同じです。

ホンダのハイブリッド車の場合

ハイブリッド車のバッテリー上がりでホンダの車に乗っている方は、取扱説明書の「12Vバッテリーがあがったとき」の項目を見てみてください。ホンダでは補機バッテリーを「12Vバッテリー」と呼んでいる取扱説明書があります。

その手順では、ケーブルを外した後、12Vバッテリーの電圧が回復するまでアイドリングし、READY表示灯が点灯すれば走行できると案内されています。

PHEVやHV車と呼ばれる車の場合

HV車のバッテリー上がりも、PHEVのバッテリー上がりも、まず見るのは取扱説明書の12Vバッテリー(補機バッテリー)の項目です。呼び名が違っても、エンジンやシステムが起動しない原因が12V側にあるのか、販売店で確かめてもらう流れは変わりません。

ハイブリットカーと書かれることもありますが、手順の探し方は同じです。メーカーごとの呼び名の違いはメーカー別のバッテリー上がりの対処で一覧にしています。

直った後にやることと、何度も上がる時の考え方

先に結論

READYが点いても、補機バッテリーが元どおり元気になったとは限りません。直った後はしばらくシステムを動かして充電し、早めに販売店や整備工場で点検を受けましょう。

『一度直ったから、もう大丈夫でしょ』と思いたくなりますよね。

ただ、トヨタの取扱説明書でも、始動できた後は早めに販売店で点検を受けるよう案内しています。劣化した補機バッテリーを使い続けると、異臭のあるガスが出るおそれがあるとも書かれています。

直った後のチェック

直った後にやること
  • READYの状態でしばらく置くか、走って補機バッテリーを充電する
  • パワーウインドウやスライドドアなど、初期設定が必要な機能がないか取扱説明書で確かめる
  • ナビや時計の設定が消えていないか見る
  • 上がった原因(つけっぱなし・長期放置・後付けの機器)に心当たりがないか振り返る
  • 早めに販売店や整備工場で補機バッテリーを点検してもらう

補機バッテリーは、ハイブリッドシステムが動いている間に自動で充電されます。トヨタのよくある質問では、一部の車種で、2週間の間に合計30分、冬は2週間の間に合計80分は運転した方がよいと案内しています。

何度も上がる時は、交換か手放すかを考える

補機バッテリーの交換の目安は、JAFでは2〜5年程度(2026年6月時点の案内)とされています。トヨタは補機バッテリーの寿命の目安を2〜3年としていて、補機バッテリー本体の不具合はメーカー保証の修理の対象外です。

同じ補機バッテリーで何度も上がるなら、まず交換を考えるのが自然です。交換の考え方はハイブリッドのバッテリー交換で紹介しています。

一方で、補機バッテリー以外の修理も重なって、車にかかる費用が気になってきた方もいるかもしれません。

そんな時は、修理や交換にかかる見積もりと、今の車の価値を並べて比べてみるのも一つの方法です。手放すなら、販売店の下取りだけでなく買取店に売る方法もあるので、先に相場を知っておくと判断しやすくなります。

補足

売る時は、バッテリーが上がりやすいことなど、気になっている不調は正直に伝えておきましょう。後から話が食い違うのを防げます。

ハイブリッド車のバッテリー上がりで知恵袋によくある相談

先に結論

知恵袋では「ハイブリッド車は上がりやすいの?」「ガソリン車で救援してもらえる?」「直った後は走らないと充電されない?」という相談がよく読まれています。

ここでは、読まれている相談を要約して、取扱説明書やJAFの案内をもとに答えていきます。

「ハイブリッド車って上がりやすい?ドラレコの駐車監視を使ったら上がった」

駐車監視を使い始めてから上がった、という相談です。

ハイブリッド車だから特別に上がりやすい、と決めつけることはできません。ただ、駐車中に録画を続ける機能は、車のバッテリーから電気を使います。

ドライブレコーダーのメーカーの中には、電圧が下がると自動で止まる機能があっても、バッテリー上がりを起こす可能性があると明記しているところがあります。毎日は乗らない方は、駐車監視の時間を短くするなど設定を見直してみてください。

「ハイブリッド車が上がった時、ガソリン車で救援してもらえる?」

とても多く読まれている質問です。

結論から言うと、12Vのバッテリーを積んだガソリン車なら救援車になれます。トヨタや日産の取扱説明書でも、12Vバッテリー付きの救援車を使う手順が載っています。

反対に、ハイブリッド車が救援する側になるのは避けましょう。JAFは、ハイブリッド車は構造上、他の車のバッテリー上がりを救援できないと案内しています。詳しくはハイブリッド車で他の車を救援できる?で紹介しています。

「ジャンプスターターでかかった後、走らないと充電されない?」

ハイブリッド車の補機バッテリーは、システムが動いている間に自動で充電されます。ホンダの取扱説明書でも、電圧が回復するまでアイドリングする手順が載っています。

ただ、どれくらいで十分かは車や補機バッテリーの状態で変わります。「何分置けば大丈夫」と決めず、早めに点検を受けて補機バッテリーの状態を確かめてもらうのが安心です。

「READYのまま少し置いたら、もう平気かな」

「念のため、今週中に販売店で見てもらおう」

このくらいの気持ちでいると、次のトラブルを防ぎやすくなります。

新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく

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『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。

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よくある質問

ハイブリッド車のバッテリー上がりは、どのバッテリーが上がっているのですか?

多くは12Vの補機バッテリーです。走るための駆動用バッテリーとは別の電池で、システムの起動やメモリーの保持を担っています。

ハイブリッド車は押しがけで直せますか?

できません。トヨタや日産などの取扱説明書でも、押しがけによる始動はできないと案内されています。

ハイブリッド車で他の車を救援できますか?

JAFは、ハイブリッド車は構造上、他の車のバッテリー上がりを救援できないと案内しています。トヨタの救援用端子や日産のe-POWER車も、他の車の救援には使わないよう書かれています。

JAFを呼ぶといくらかかりますか?

2024年4月1日改定のJAFの料金表では、一般道での応急始動は会員なら無料、入会していない方は8時から20時が21,700円、20時から8時が25,630円です。バッテリー代などの部品代は会員でも実費です。

補機バッテリーはメーカー保証で交換できますか?

トヨタでは、補機バッテリー本体の不具合は保証修理の対象外とされています。ほかのメーカーは保証書や販売店で確かめてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • ハイブリッド車のバッテリー上がりは、多くが12Vの補機バッテリーの話
  • 駆動用バッテリーや高電圧の部品には触らない
  • 救援車は12Vバッテリーの車。つなぐ場所は取扱説明書の救援用端子などで確かめる
  • 押しがけはできず、ハイブリッド車は他の車の救援にも使わない
  • 直った後は充電と早めの点検。何度も上がるなら交換や今の車の価値との比較を考える
バッテリー上がりガイド

バッテリー上がりガイド 編集部

車のバッテリー上がりの原因と対処、ブースターケーブルのつなぎ方、ロードサービスの呼び方、バッテリー交換の時期、上がりやすい車を乗り続けるか手放すかの判断まで、公的機関とメーカーの公式情報をもとにまとめている情報サイトです。 公式サイト

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